僕はいままで、毛穴の改善を目的にフラクショナルCO2レーザーを受け、効果を実感してきました。
しかし、フラクショナルCO2レーザーはハードな治療な分、ダウンタイムが長いといった欠点もあります。
そこで、今後の肌管理の選択肢としてピコフラクショナルを試してきましたのでレポートしていきたいと思います。
ピコフラクショナルとは
ピコフラクショナルとは、レーザーで肌を傷つける施術で、傷を負った肌が回復することにより、毛穴の開き、キメ、ハリ、ツヤ、肌質改善の効果が期待できる施術となります。
施術はシミ取りに使われるレーザー機器に特殊なレンズを装着しておこなわれ、アレキサンドライトレーザー(755nm)やヤグレーザー(1064nm)など、色素に反応する波長のレーザーが使われています。
このフラクショナルという言葉には「分割」という意味があり、フラクショナルレーザーはレーザー光を細かくドット状に照射する技術になります。
分散して肌にダメージを与えることにより、正常な皮膚が残り、回復が早まりダウンタイムや副作用が抑えられるといったメリットを得る事ができます。
そして、ピコレーザーのピコとは、レーザーのパルス幅(照射時間)を指しています。
従来のシミ治療に使われるQスイッチヤグレーザーはナノ秒(10億分の1秒)のパルス幅でしたが、ピコ秒は1兆分の1秒と、従来の1000分の1と短いパルス幅で照射出来るようになりました。
そのため、肌への負担が少ないといった特徴があります。
つまり、ピコフラクショナルは、レーザーで肌を削りつつも肌への負担を極力減らした施術となります。
ピコフラクショナルとフラクショナルCO2レーザーの違い
ともにフラクショナルという名前がついており、効果の内容も肌質改善と似ている両者ですが違いがあります。
ピコフラクショナルは先述したとおり、色素に反応する波長のレーザーが使われています。
また、パルス幅が短いため熱の拡散が少なく、衝撃波で皮膚内に空洞を作ります。
一方のフラクショナルCO2レーザーは、水分に反応する炭酸ガスレーザー(10600nm)が使われており、照射箇所を熱破壊するため皮膚に穴が開きます。
これにより、どのような違いが起きるのかというと、ピコフラクショナルは痛みが少なくダウンタイムが軽いものになり、フラクショナルCO2レーザーは痛みが強くダウンタイムも重いものとなります。
そして、後で詳しくお話ししますが、痛みの質や、ダウンタイムの状態、術後のケアも両者では違うものになります。
効果のほどはというと、出力によっても変わるのでしょうが、フラクショナルCO2レーザーの方が効果的という意見が多いようです。
僕が以前、ピコフラクショナルとフラクショナルCO2レーザーの両方を取り扱っている湘南美容クリニックで、どちらが毛穴に効くのか伺ったところ、
毛穴にはフラクショナルCO2レーザーが適しています。
とのこと。
また、今回ピコフラクショナルを受けたクリニックの施術説明でも、ピコフラクショナルはニキビ跡のクレーター改善にはあまり期待できないので、クレーターの改善にはフラクショナルCO2レーザーが良いとの記載がありました。
ほかに両方を導入しているクリニックのサイトを見てみても、ピコフラクショナルはCO2レーザーのフラクショナルに比べ、効果も刺激もマイルドという認識が多いようです。
ピコフラクショナルとフラクショナルCO2レーザーの違いをクリニックで尋ねた時の話はこちらの記事になります。
あおばクリニックでピコフラクショナルを受けてきた
僕が今回ピコフラクショナルを受けたのは、あおばクリニックです。
予約は、平日であったためか電話をした日の翌日に取る事が出来ました。
前回、あおばクリニックでハイドラフェイシャルを受けた時も思ったのですが、電話対応も、当日のカウンセラーさんの対応も丁寧で話しやすいです。
ピコフラクショナルの機種は、シネロン・キャンデラ社製のPico Wayでした。
出典:シネロン・キャンデラ社公式 https://candelakk.jp/
料金は、グロスファクターのエレクトロポレーション(イオン導入)をプラスして9600円。(初回施術割引、友達紹介割引が適用されています。)
僕はセットにしませんでしたが、ハイドラフェイシャルとピコフラクショナルを同時に施術することも可能とのことです。
参考に、あおばクリニックでハイドラフェイシャルを受けた時のレポートはこちらになります。
カウンセリングでの質問内容
今回は、はじめてピコフラクショナルを受けますので、今まで気になっていたことをカウンセリングで尋ねてみました。
効果はどれくらいで実感できるの?
やはり一番気になるのは、ピコフラクショナルの効果です。
どれくらい受ければ変化を感じる事が出来るのか聞いてみました。
効果はどれくらいの回数で実感出来るのですか?
効果は個人差があります。
1回2回で効果を実感できる方もいますが、じっくり変化の出る施術ですので5回以上を目安に受けられると良いかと思います。
フラクショナルCO2レーザーも、変化を実感しはじめるまで3回はかかりましたが、ピコフラクショナルも回数がかかるようです。
また、あおばクリニックでは施術ペースは3~4週間に1回のペースで受けられるとのことです。
ピコフラクショナルは色素沈着にも効果はあるの?
ピコフラクショナルは、シミ改善に使われるピコトーニングの機械でおこなわれます。
使われているレーザーの波長も同じであれば、色素沈着にも効果があるのか気になります。
ピコフラクショナルは色素沈着にも効果は期待できるのでしょうか?
一応は、少し効果があるとされています。
ですが、色素沈着でしたらメドライトという機械がありますので、そちらの方をおすすめします。
どうやら、スペックとしては少し効果が期待できるようですが、最適な施術ではないようです。
色素沈着には、あまり期待しない方が良さそう。
麻酔はつけなくて大丈夫?
僕はフラクショナルCO2レーザーを10回以上受けてきましたが、ほんと痛いんですよ。
細い電気を帯びたフォークで皮膚を切られている感覚で、麻酔が無ければ耐えられそうにありません。
料金説明でも、麻酔のオプションの話が無いので聞いてみました。
麻酔はつけなくて大丈夫なのでしょうか?
麻酔無しでも平気ですよ!
痛みが無いわけではないですが、ピコフラクショナルは麻酔をつけなくても大丈夫な痛さです。
痛くないと言われてもまだ不安だったのですが、麻酔のオプション自体無さそうでしたし、本当に痛みが小さいのかもしれません。
実際に感じた痛みについては後述しますね。
ピコトーニングとピコフラクショナルはどっちが痛い?
ピコトーニングとピコフラクショナルは、同一の機械でおこなわれ、同日に両方施術をするセットプランもあります。
色素沈着はピコトーニング、肌質改善はピコフラクショナルと効果の違いますが、痛みにも違いがあるのか看護師さんに聞いてみました。
ピコトーニングとピコフラクショナルどっちが痛いんですか?
痛みはピコフラクショナルの方が痛いです。
私はどちらもしていますが、ピコフラクショナルは苦手ですね。
同じ機械でも痛みの感じ方は大きく違うようでした。
また、ピコトーニングは色素沈着の改善を目的とした治療ですが、毛穴や肌質改善にも若干の効果が期待できるそうです。
施術の流れ
今回のあおばクリニックの施術の流れを説明します。
全体的な流れは、以下の順でおこなわれました。
↓
洗顔
↓
カウンセリング
↓
会計
↓
ドクターカウンセリング
↓
施術(ピコフラクショナル+イオン導入)
↓
洗顔(水洗いのみ)
↓
受付
↓
帰宅
契約前に洗顔があり驚きましたが、前回ハイドラフェイシャルを受けた時はカウンセリング後に洗顔だったので、たまたま今回は順番が前後したのかもしれませんね。
カウンセラーさんのカウンセリングは丁寧ですが、ドクターカウンセリングは、肌の確認と簡単なリスク説明をサッとおこなうだけですので、質問するのは難しいかもしれません。(前回もそうでした。)
レーザー照射の時間は全顔で10分程度で、まぶたや唇への照射はありませんでした。
僕は、グロスファクターのエレクトロポレーションをオプションでつけましたので、さらに5分ほど施術時間が追加となりました。
施術後は、パウダールームに案内されます。
あおばクリニックでは、エレクトロポレーションの薬剤は施術後に洗い流しますので、水洗いで洗顔をし、保湿をおこないます。
パウダールームには、化粧水から日焼け止めまで完備されていますので助かります。
肌を蒸散するフラクショナルCO2レーザーは、施術後の水洗は出来ませんし、メイクや日焼け止めも厳禁でしたので戸惑いましたが、ピコフラクショナルは水洗いもメイクも可能で、日焼け止めを塗っても問題ないそうです。
パウダールームで身だしなみを整えたら、受付で施術同意書のコピーを貰い帰宅となります。
施術時間は計20分程度で、カウンセリングや待ち時間を含めると、院内にいた時間は80分ほどでした。
ピコフラクショナルの痛み
麻酔無しでの施術は不安だったのですが、ピコフラクショナルの痛みは、言われていたとおりマイルドなものでした。
どのような痛みかというと、冬場にドアノブを触った際に静電気でパチっとなる感覚に近いです。
その静電気の痛みを小さくし、連続しパチパチしつづけている程度ですので、大して痛くもなくリラックスして受けることが出来ました。
むしろ、オプションでつけたエレクトロポレーションの方が、歯にジンジン響いて痛いです。(あおばクリニックのエレクトロポレーションの刺激は、ほかのクリニックに比べ強めです。)
術後の腫れたような痛みも無く、フラクショナルCO2レーザーと比較すると、だいぶ楽ですね。
ピコフラクショナルの注意事項
ピコフラクショナルの注意事項となります。
クリニックによって、注意事項は変わりますので、参考程度にご覧下さい。
施術が断われる可能性があるケース
以下に該当する場合はクリニックに申告が必要で、状況により施術の可否が判断されます。
・1週間以内に日焼けの予定がある方
・1週間以内に採血や予防接種を受けた方
・妊娠中、または授乳中の方・施術日の前後2ヶ月以内にほかのクリニックやエステサロンで詐術を受けた、または受ける予定のある方
・金の糸など体内に金属のある方
・インプラントをされている方
・現在治療中の病気のある方
・トレチノイン、ハイドロキノン、ニキビ薬などピーリング効果のあるものを2週間以内に使用している方
術後の注意事項
・照射後に、皮膚に赤み、かゆみ、点状出血が3日程度続くことがあります。
・治療期間中は紫外線防止剤を使用してください。
・洗顔時は顔を擦らず泡で洗顔するようにご注意下さい。
・術後は肌が乾燥しやすくなるので保湿をしっかりおこなってください。
ダウンタイムの経過写真
施術の説明 レーザーによる毛穴・ニキビ跡などの美肌治療、若返り治療
施術のリスク・副作用 3日ほどの赤み・カサブタ・点状出血
施術の価格 自由診療 計9,600円
では、ほんとうにダウンタイムが短いのか、施術後の僕の写真を載せていきたいと思います。
施術直後は、写真のように真っ赤に腫れています。
ちなみに、鼻下にあるニキビは避けての照射となりました。
近くで見てみるとこのように点状出血になっています。
写真だとはっきりしていませんが、肉眼だと少し目立ちます。
施術中の痛みが少なかったため、見た目の変化も乏しいだろうと思っていたのですが、思ったより変化があり効果も期待が出来そう。
そして、あおばクリニックでは、ダウンタイム中にかゆみが出た時に使用するステロイドを処方してくれます。
2回目からは要望があれば150円で処方してくれるのだそう。
以下、同一環境で撮り続けた経過写真になります。
施術直後
痛みはもうありません。
術後1日目
まだ、赤みや点状出血も残っており、すっぴんでは人には会えませんね。
術後2日目
まだ赤みがあります。
点状出血によるアザは残っていますが、メイクで十分に隠せそうです。
痛みは感じませんが、かゆみを感じます。
ただ、かゆみと言っても軽いもので、フラクショナルCO2レーザーやトレチノイン療法ほど痒くはありませんので、僕はステロイドは使いませんでした。
術後3日目
赤みや色むらが無くなったように見えます。
かゆみはまだ感じますが、フラクショナルCO2レーザーのようなカサブタは出来ません。
術後4日目
ダウンタイムは抜けました。
かゆみもほぼ無くなりました。
術後7日目
毛嚢炎なども出来ず肌状態は安定しています。
今回もダウンタイム中はeasydew ジェルドレッシングマスクを使用しました。
内出血が目立つダウンタイムの状態は、フラクショナルCO2レーザーより、ダーマペンに近いですね。
フラクショナルCO2レーザーの場合には、熱凝固があるため点状出血はあまりしないのですが、腫れとカサブタが目立ちます。
多くのクリニックがピコフラクショナルの説明で記載している「ダウンタイム無し」は言い過ぎかと思いますが、目立つダウンタイムは2~3日ほどで、CO2レーザーやダーマペンと比較すると1番ダウンタイムが楽な施術かと思います。
フラクショナルCO2レーザーや、ダーマペン4のダウンタイムの経過の様子はこちらの関連記事をご覧下さい。
ピコフラクショナルの評価
あくまで、個人的な見解・評価となります。
ピコフラクショナルをはじめて受けてみて良い施術に感じました。
美肌治療は、ダウンタイムと効果は比例する部分もありますので、フラクショナルCO2レーザーよりかは毛穴への効果は劣るのかもしれませんが、痛みはかなり楽に感じます。
ダウンタイムを抜けた後の肌の調子も良いですし、効果の減少分以上に、痛みや色素沈着のリスクを抑えられている印象。
長い休みが取れず、フラクショナルCO2レーザーやダーマペン4を受けるのは難しいという方や、ある程度美肌治療が済んだ方のメンテナンスに良いのではないかと思いました。
以上が、ピコフラクショナルの施術レポートになります。
参考になれば幸いです。